White Rainbow

ある日、霧の中で幻のクマと1匹の野良猫が出会った。

幸せとクソの物語『忘れたもの』

コロボックルは、体中の痛みに耐えながら森を歩き回り、やっと食べられる木の実を見つけました。

草木は雨に降られた雫を大地に落としながら、風にゆられていました。

コロボックルのお見舞いは続きました。

それは、コロボックルの心からの思いでした。
我を忘れて怒りに身を任せた日、コロボックルは秘密の魔法使いさんを傷つけてしまいました。

妖精たちによって怒りは鎮められましたが、そのあとの深い深い悲しみはどうすることもできず、雨と共に涙を流すだけでした。

秘密の魔法使いさんのクッキーをなぜかすごく食べたくなりました。

木の実を届けに行くようになって3日目のことでした。

見慣れたクッキーが置いてありました。

クッキーには、「ありがとう」と文字が書いてありました。
コロボックルは、そのクッキーを持って帰ってきました。

そして、大樹がよく見えるお気に入りの場所でクッキーを食べ始めました。

その日のクッキーは、柔らかく、ふわりと包みこむような温もりを感じるものでした。

コロボックルは、目の前に再び広がる花畑に飛び込みたくなりました。

そこには何もないと、コロボックルはわかっていました。

ただ、この日は思いっきり泣きたかったのです。
その温もりが幻だったとしても、その存在を信じたかったのです。

花畑は、クッキーを食べ終わる頃には消えていました。

代わりに、妖精たちが現れてコロボックルにお話をしました。

「この森には、怒りの感情と戦える存在がいた。その者は、すべてを無に返す魔法を使って森を守っていた。しかし、森は終わりを迎えることになった。増えすぎた闇の感情に、森は一度負けた。森の死は、守るべきものの喪失にあった。希望は光。空には魔法がある。生きていかなければならないということの重さは、あの大樹の葉と同じ。誰かの優しさは、その頬に流れる。」

コロボックルは、涙を拭いました。

「僕は、この温もりを踏みにじりたくない。」

妖精たちは、にっこり笑って姿を消しました。

コロボックルは、何もなくなったその場所を見つめて、涙が流れていくのを感じながら、秘密の魔法使いさんの優しさを知りました。